イタリア・ローマ(Rome)を代表するラグジュアリーブランド フェンディ(FENDI)は、ブランドのDNAであるイタリアンクラフツマンシップへの変わらぬ敬意を表し、2021年にブランドが本拠を置くローマの記念碑的建造物「イタリア文明宮(Palazzo della Civiltà Italiana)」にてエキシビション「ハンド・イン・ハンド~卓越した職人技への称賛」を開催しました。イタリア各地の職人たちが熟練の伝統技術、つまりクラフツマンシップを持ち寄り共同作業を称えあう、この唯一無二のエキシビションが、ローマに続く世界2番目の開催地として、2023年4月 20日、東京・表参道に上陸します。
1997年、アクセサリーおよびメンズウェア部門のアーティスティック ディレクター、シルヴィア・フェンディ(Silvia Venturini Fendi)によって、メゾンのアイコンバッグとして、そして絶え間ない変化を一目で映し出すキャンバスとしてデザインされたバッグ「バゲット」に焦点を当て、フェンディと世界各地の職人たちとの草の根パートナーシッププロジェクト「ハンド・イン・ハンド」は、2020年にイタリアで誕生して以来、進化を続け、ワールドワイドに拡がろうとしています。
プロジェクトを通して、フェンディが各地のアトリエや工房に呼びかけ、その土地に古くから受け継がれる様々な伝統 工芸技術を駆使して「バゲット」を再解釈し、このハンドバッグの伝統的な構造を真のアートオブジェへと昇華させています。「ハンド・イン・ハンド」という名称は、伝統工芸を継承する各地の職人とフェンディの職人の「手(ハンド)」が出会い、代々受け継がれてきた貴重な手仕事による職人技を結集し、唯一無二の作品を誕生させるユニークな パートナーシップを表しています。そしてこのプロジェクトは、世界各地で受け継がれる職人たちの希少な技術、クリエイティビティ、そしてサヴォアフェールを保存・伝承していくための重要な一歩でもあるのです。
東京でのエキシビション開催を祝し、栃木県足利市で創業80年を誇る「にしかた染織工房」の4代目にして、歴代最年少の栃木県伝統工芸士に認定された西形彩(Aya Nishikata)を、本プロジェクトに招きました。金襴織物をベースとする日本の伝統工芸に敬意を払い、彼女はまず、さまざまな植物の葉や根、茎で、紺、紫、桃、橙、黄、灰色の明るい色彩にウール糸を手染めし、その後、手織りによって「バゲット」バッグを作り上げました。さらに、仕上げには日本の美術織物の最高峰として知られる「綴れ織り」を用いました。色の強さとデザインの複雑さが、アーティストの感性を余すところなく表現しています。
西形彩の作品は、「バゲット」に特化したイマーシブな空間で、イタリア各地の職人とのパートナーシップによって生み出された「ハンド・イン・ハンド」プロジェクトの「バゲット」バッグ、19点とともに展示されます。第一弾として発表されたカンパニア、エミリア・ロマーニャ、フリウリ・ヴェネツィア・ジュリア、リグーリア、ロンバルディア、ピエモンテ、プーリア、サルデーニャ、ウンブリア、第二弾からは、アブルッツォ、バジリカータ、エミリア・ロマーニャ、リグーリア、マルケ、ピエモンテ、サルデーニャ、トスカーナ、ウンブリア、ヴェネトの作品が選ばれています。また、第二弾に参加したアルティザンの中から、ウンブリアのアトリエ「メルレット・ディ・オリヴィエート(Merletto di Orvieto)」のロヴィザ・ロレッタ(Lovisa Loretta)と、バジリカータのマリアンナ・ダクイーノ(Marianna D’Aquino)が来日し、それぞれの「バゲット」制作に用いた独特の技法を実演する予定です。(4月20日から4月23日限定)
本エキシビションのシノグラフィーは、デジタルと物理的経験の対峙を誘い、歴史と文化が繋ぐ物語の中で本プロジェクトにおいて発揮される職人技のプロセスを表現します。床から天井まで続くLEDスクリーンが、並はずれた忍耐力と熟練の技を映し出し、職人たちがデザインをスケッチし、材料を準備し、昔ながらの技法を用いて先祖代々受け継がれてきた技の秘密を明かしていきます。
更に、もう一つのアイコンを通じて、クラフツマンシップやデザイン、アートに敬意を表するため、2008年にシルヴィア・フェンディによって生み出された「ピーカブー(Peekaboo)」のための展示エリアを設けました。そこには世界中から選ばれたデザイナーやアーティスト、著名人たちが手がけた特別な「ピーカブー」が並びます。これらのゲストたちはデザインマイアミ(Design Miami)や、2018年に誕生10周年を祝して発足した「アーティスト ピーカブー プロジェクト」など、フェンディにとって特別な機会において、自身の作品を通じて真っ白なキャンバス地の「ピーカブー」を傑作へと 変貌させました。今回のセレクションには小川貴一郎(Kiichiro Ogawa)、マイケル・ラウ(Michael Lau)、香港の女優で 起業家のカリーナ・ラウ(Carina Lau)、デザイナーのサビネ・マルセリス(Sabine Marcelis)、ヤン・テ・オ(Yang Tae O)、クーン・カプート(Kueng Caputo)、ピーター・マベオスタジオ(Peter Mabeo Studio)が新たに解釈した「ピーカブー」が含まれています。加えて、本エキシビションのために才能あふれる日本のアーティスト、山口歴(Meguru Yamaguchi)、高木耕一郎(Koichiro Takagi)、万美(Mamimozi)によってカスタマイズされた3点の新作「ピーカブー」が発表されます。
他に類を見ない本エキシビションは、イタリア各地の職人たちの伝統技術とのパートナーシップ、デザイン・アート界へのオマージュ、常に刷新し続けてきた歴史とブランドのサヴォアフェールに新たなページを書き加えています。
その他のコンテンツ
– 館内には斬新なデジタルエフェクトを駆使した「フェンディ デジタル エクスペリエンスルーム」も登場。アイコンバッグ「バゲット」と「ピーカブー」の世界に没入し、フォトジェニックな写真撮影をお楽しみ頂けます。
– エキシビションのご来場者様に、「フェンディ スタンプカード」を配布。そちらをご持参のうえ、今年2月にオープンしたばかりのフェンディの新旗艦店「パラッツォ フェンディ 表参道」(東京都渋谷区神宮前5丁目9-13)にお越し頂くと、今回のエキシビションにちなんだオリジナルギフトを進呈!(なくなり次第終了)
– エキシビションにご来場の毎日先着200名様に、「ハンド・イン・ハンド~卓越した職人技への称賛」の記念ブックレットを進呈!
開催を記念し、全国の学生を対象とした「フェンディ バッグデザイン コンテスト」を開催。エキシビションにご来場、且つデザインコンテストにご応募いただいた学生の中から最大2名様を、イタリア・フィレンツェ(Florence)近郊のバーニョ・ア・リーポリ(Bagno a Ripoli)カパヌッチア(Capannuccia)に位置する、完成したばかりの「フェンディ ファクトリー(Fendi Factory)」にご招待します。
イベント名称:フェンディ ハンド・イン・ハンド エキシビション~卓越した職人技への称賛
会期:2023年4月20日(木)~2023年5月8日(月)
住所:〒150-0001 東京都渋谷区神宮前6丁目35-6
開催時間:午前11時 ~ 午後8時 (最終入場 午後7時) ※イベントなどにより、開催時間は予告なしに変更となる可能性がございます。
入場、予約方法:入場無料、フェンディLINE公式アカウントから予約受付開始 ※最新情報はフェンディLINE公式アカウント内の特設ページでご確認ください。
#FendiHandinHand
#FendiBaguette
#FendiPeekaboo
■西形彩 ハンド・イン・ハンド バゲットについて
「にしかた染織工房」の4代目である西形彩は、栃木県伝統工芸士である両親から染織基礎を受け継ぎ、自身にしか出すことができない唯一無二の色彩表現を追求し続けています。この「バゲット」は、紺、紫、桃、橙、黄、鼠色、無色といった鮮やかな色彩の手染めウール糸を使用し、手織りによって複雑で多彩なトーンを表現しています。綴れ織りで仕上げ、色の濃淡とデザインの緻密さを高めています。バッグの側面とハンドルには、ミルク色の「クオイオ ローマ」レザーに、フェンディのアイコンである「セレリア」のマクロステッチが施され、シルバーメタルの「FF」バックルと金具のディテールを組み合わせています。
■山口歴 アーティスト ピーカブー について
ニューヨークを拠点に活動している現代アーティスト・山口歴は、フェンディ「ハンド・イン・ハンド」エキシビション(2023年)の東京開催を記念して、このキャンバスの「ピーカブー」バッグをカスタマイズしました。山口は初期の作品以来、「筆致/ブラシストローク」が持つ可能性を追求し、固定概念にとらわれない多様な作品を展開しており彼が「Cut & Paste」と呼ぶ技法を駆使した、独特のカオスな輝きを放つ視覚的に強い抽象画のようです。このユニークなプロセスと、その時々のインスピレーションや直感を用いたダイナミックでありながら繊細な手仕事を行うことによって、アーティストは作品に構造的三次元性を与えることに成功しています。そして、色彩は高度に複雑な形状となり、新鮮に絡み合い、リズミカルに仕上がっています。この「ピーカブー」においても、彼はバッグをリアルなキャンバスとして自由に表現し、ダイナミックで立体的な作品として創造しています。
■書道家 万美 アーティスト ピーカブーについて
日本の書道家でアーティストであるMAMIMOZIは、フェンディ「ハンド・イン・ハンド」エキジビション(2023年)の東京開催を記念して、このキャンバスの「ピーカブー」をカスタマイズしました。グラフィティの視覚言語、つまりヒップホップ文化の産物と、伝統的な日本の書道を融合させることで、MAMIMOZIは独自のスタイルである「Calligraf2ity」を確立しました。それは、彼女の独自の筆跡を通じた自己表現のための深い葛藤を、力強いスタイルに昇華させたものです。この「ピーカブー」のために、MAMIMOZIは、今の世界で必要とされる「愛」という漢字を選びました。また、本作品に付随したギミックとして、インスタグラムのARフィルターをかざすとバッグの名前である「ピーカブー」を日本語で表した書が現れるコンテンツもお楽しみください。
■高木耕一郎 アーティスト ピーカブーについて
日本のアーティスト、高木耕一郎は、フェンディ「ハンド・イン・ハンド」エキジビション(2023年)の東京開催を記念して、このキャンバスの「ピーカブー」をカスタマイズしました。動物や擬人化された生き物をモチーフに、高木は現在と過去、現実とファンタジーの要素をパッチワークすることで、色彩豊かで神秘的な世界を創造します。時には親和性と不快感といった相反する概念を、遊び心をもって組み合わせることもあります。彼はパンクやストリート・アートカルチャーに影響を受けながら、ペインティングや刺繍、コラージュ、ステンシルなど、様々な技法や素材を使って創作活動の幅を広げています。この「ピーカブー」バッグは、彼が表現メディアとして主に用いている手刺繍を施したワッペンを貼り、アクリルケースに装飾することでフレームのように見立てています。そしてケースの側面には メゾンの象徴である「FF」ロゴがレーザー刻印されています。
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