ニューヨークのメトロポリタン美術館(以下MET)で毎年5月の第一月曜日に開かれるファッションの祭典、メットガラ。新型コロナウイルスのパンデミックの影響で2020年は開催されず、2021年は5月から、規模を縮小して9月に開催となりました。
2021年のテーマは、「In America: A Lexicon of Fashion(アメリカのファッションの辞書)」。衣服がいかにしてより深い社会的・感情的なつながりを呼び起こすことができるかに着目し、アメリカのファッションの新しい表現を示しています。来年、2022年5月に開催する「In America: An Anthology of Fashion(アメリカのファッション作品集)」との2部制になるようです。
9月13日に開催されたオープニングにはトミー&ディー ヒルフィガー夫妻も、グラミー賞にノミネートされたマルチプラチナムラッパーのジャック・ハーロウ、トニー賞にノミネートされた劇作家・俳優のジェレミー・O・ハリスとともに参加。
トミー・ヒルフィガー(写真左):赤と青のストライプのシルクパッチワークの裏地にグログランのラペル、カフス、ポケットフラップが付いた、アップサイクルのヴィンテージデニムで作られたカスタムのTOMMY HILFIGER x Denis Frisonのシングルブレストのタキシードブレザー、グログランのウエストバンドとサイドストライプが付いたアップサイクルのヴィンテージデニムのハイウエストパンツ、そして白のイブニングシャツと黒のボウタイを着用。
ディー・ヒルフィガー(写真右):TOMMY HILFIGERがカスタマイズし、コントラストストライプとラッパビーズの刺繍を手縫いで施した、ハイネック・長袖・総柄の赤のスパンコール刺繍のガウンを着用。
TOMMY HILFIGERの深いイエローのフロアレングスのレガッタジャケット(裏地はフォイルシルバー)を着用しました。オペラコートのようなプロポーション、ポケット、技術的なディテールは、ヨットのアウターウェアからヒントを得たもので、プリーツの入ったハイウエストのミッドナイトネイビーのウールシルクパンツにはシグネチャーロゴのウエストバンドが付いており、ミッドナイトネイビーのオープンフロントのラップコットンシャツを着用。
TOMMY HILFIGERの特注品である、深いルージュとネイビーのストライプのベルベット製ダブルブレストタキシードブレザー(ブラックシルクのラペルとカバードボタンの留め具付き)、深いルージュとネイビーのストライプのタキシードパンツ(シルクのサイドストライプのディテール付き)、ブラックコットンのタキシードディナーシャツを着用。
この祭典でトミー・ヒルフィガーは、「ファッションは常に周囲の世界から影響を受けてきましたが、昨年の未曾有の出来事をきっかけに、その中でも大きな変化を遂げました。デザイナーやブランドとして、私たちは自分たちが何者で、何を目指しているのかを完全に考え直さなければなりませんでした。この再建の旅で私を奮い立たせたのは、次世代のファッションのために、より持続可能で、公平で、包括的な未来を創造する機会でした。今夜、業界の他のメンバーと再会して、私たちの努力の積み重ねがその未来を可能にすることを再認識しました」と述べています。
この夜は、ティモシー・シャラメ、ビリー・アイリッシュ、アマンダ・ゴーマン、大坂なおみが共同議長を務め、トム・フォード、アダム・モセリ、アナ・ウィンターが名誉議長を務めました。
メットガラとは??
メットガラの正式名称は、「コスチューム・インスティチュート・ガラ」。メトロポリタン美術館服飾研究所(コスチューム・インスティチュート)が毎年開催している展覧会のオープニングイベントです。
ファッション業界における一大イベントで、主催者は米版『VOGUE』編集長のアナ・ウィンター。メットガラは、完全招待制で、販売されるチケットは数百~数千万円ともいわれています。その売り上げは服飾研究所の活動資金として活用されるので、芸術文化としてのファッションを庇護するための一面を持っています。
TOMMY HILFIGER
オフィシャルサイト https://japan.tommy.com/
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