続いては、衣装の説明です。能面は「おもて」と言われ、今回、巴は女性なので使う面は女面です。左が小面。右が増。小面は大人になって一番若い女の役に使われるそうです。今回のテアトル・ノウ公演の巴では、どちらが使われるでしょうか?
能は、衣装によって位や、身分が分かるので、衣装も重要な役割を果たします。それでは、ここからは着付けを見て行きます。まず最初は、下着に当たる胴着。綿入れ仕立てになっていて表は羽二重(シルク)、今回ご紹介頂いた胴着の裏は麻です。
衿は、色で身分が分かります。一番位が高いのは白×白。
遊女や狂人は白×赤で、衿が2枚のときや3枚のときなどアレンジが有ります。
衿の上には綿を入れ、身体を大きく見せます。そしてその衿の上に羽織る織物は動きやすくするため、袖部分と裾部分が有りません。
紐は、一本を腰に結び生地を留めます。お尻にボリュームを出すため、大口という袴に木バネをいれます。
この大口は袴の後ろ側非常に地厚な畝織にしていて、木バネを入れると下記の写真のようになります。
腰帯は柄が見えるように結びます。
衣装の解説は、次号に続きます。
今回の講座の題材になった「巴」は7/22(土曜)午後14時より宝生能楽堂で公演されます。
公演詳細はコチラ 「テアトル・ノウ東京公演」
撮影:菊池直子
解説リンク:THE 能.comより引用
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