この秋、スパイラルガーデンにて山崎美弥子の6度目となる待望のエキシビション「Northern Lights」を開催します。

ハワイの高純度な自然の中で紡がれた200点を超える絵画作品の展示・販売に加え、今展では複数のアーティストとの協働によるインディペンデントなインスタレーションを構築。五感を呼び覚ます有機的なアプローチで、スパイラルの空間を包み込みます。
ハイライトとなるのは、祈りが込められた二つのブランド「Little Eagle」「maturica」とのコラボレーション。空間に浮遊する50着のドレスが、まるでオーロラのように光のグラデーションを描きます。幕開けを祝うファッションショーや、心通わせる、様々な体験型ワークショップも必見です。
ハワイより作家本人も来日します。アートとファッションがクロスオーバーする、美しく鮮烈な世界観をぜひご体感ください。


展覧会概要
山崎美弥子 with Little Eagle & maturica「Northern Lights」
会期: 2026年9月18日(金) – 9月30日(水) 11:00 – 19:00
会場: スパイラルガーデン(スパイラル 1F)
入場料: 無料
展覧会URL: https://www.spiral.co.jp/topics/miyakoyamazaki_2026
衣装特別協力: Little Eagle、maturica
参加クリエーター/アーティスト(順不同):
春山福太郎、コセキイサオ (maturica)、- solosolo natural dyeing -、斎木光彦、Haruka Bird (Sakuya)、∞ Halca- (Sakuya)、Kaoriko Ago Wada (Little Eagle)、ULTIMATE RHYTHM & NOISE
主催: 山崎美弥子展実行委員会 2026
企画協⼒: スパイラル、KKAO株式会社
特別協賛: AFRIKA ROSE、SINCERE GARDEN、日本シーム株式会社
作家メッセージ / ステートメント
NORTHERN LIGHTS YAMAZAKI MIYAKO 2026
満月が、数千回も海を照らし出せるほど、遥かな時を遡ったころだった。この南の島で、光のドレスたちが、その夜空に舞ったという。地平線と水平線とが、ゆらめく色で繋がった、超然とした光景は、南の島で、飽きることなく語られた。
一方、かの北の地には、海や陸で生きる獣の、骨や、皮や、その毛を巧みに用い、美しき品々を創りだす叡智の民が住んでいた。夜空にしばしば現れるのは、しなやかな、光のドレスの舞だった。北の地の民は、それを、この惑星での日々を終えた、時空の旅人の、至福に満ちた戯れと呼んだ。
とある聖者が、太陽の沈まぬ、かの北の地に住んでいた。その地から湧き出す水は、鉄色に染まり、それ故か、彼の信念は鉄のように固かった。彼はまぶたを閉じたまま、「非二元」という、楽園への扉を、それは長いこと…閉じたままの目を皿のようにし、探していた。彼は、扉を見つけ出すため、どんな試練も厭わない覚悟があった。彼は偉大なる孤独を友に選んだ。彼は思考した。二元と非二元とを隔てる扉を、見つけてこじ開け、憧れの楽園へと潜りぬければ、そこですべての、終わらなかった悲しみが消滅すると。
そんな時、同じ惑星で歌が生まれた。
ぼくらは、ただの人間さ。
幾つサンセットが残されているかなんてわからない。
だから、たったひとつのサンセットだって無駄にしない。
明日を心配するより、抱きしめたい。
まるで、そのためだけに生まれて来たかのように、しっかりと。
歌声は、島から島へ、すべての沈んでいた色たちを蘇らせた。波から波へ、すべての魚(うお)たちの感情を呼び覚ました。サンセットからサンライズへ、そして、沈まない太陽の地へ、すべての目という目を開かせた。
時を同じく、かの北の地の聖者は、探し続けたあの扉を、見つけ出すことをやめにした。何故って、扉なんてほんとうは、存在さえしないのだから。その瞬間、憧れ続けた楽園に彼はいた。
弾けるようなシャンパン色で、視界全域を、うすうく塗りつぶされた聖なる白夜に、すべてというすべての旅人は、その心をときめかせることだろう。昼と夜とが存在する世界と、それらがひとつになった世界とを、隔てる扉はどこにも無かった。
わたしたちはもうここにいる。生まれ来る者も、今、生きる者も、そして、数え切れない潮の満ち引きのもと、かりそめの夢から目覚め、歌になり、時空の旅路へと還って逝った者たちも。
真夜中の、沈まない太陽に隠されて舞う、目には映らない光のドレス。摩訶不思議に夜を彩る、そんなドレスの正体は、誰もが、無条件に受容される、あたたかい場所(ところ)からこぼれた「かけら」。無き色ゆたかに満ち満ちる。それは、1000年後の未来の風景と名づけられた、懐かしい待ち合わせ場所だった。
永遠を区切られ、ちぎれたの時の中で、抱きしめられた記憶を持つ子どもたち。見つめられた記憶を持つ、かつての子どもたち。彼らが、たとえ、そのあたたかいぬくもりと眼差しを、見失ってしまったとて、なだれのような涙の波に、溺れそうになったとて、…愛は死なない
舞っている。ゆっくりと、不可視のクリムゾンが、海と空のあいだで輝き始める。わたしたちはもうここにいる。鎧を溶かす楽園にいる。
作家プロフィール

山崎美弥子 / YAMAZAKI MIYAKO
アーティスト。1969年東京生まれ。多摩美術大学絵画科卒業。東京を拠点として国内外で作品を発表する。
一転し、2004年から太平洋で船上生活を始め、現在は人口わずか7000人のハワイの離島で1000年後の未来の風景をカンバスに描き続けている。
出版物
「モロカイ島の贈り物」(産業編集センター)、「Heavenly Brights」(ニュースベース)、「LoveSpeaks」(光琳社)、最新刊に「モロカイ島の日々」(リトルモア)、「ゴールドはパープルを愛してる」(赤々舎)他、ドミニク・パルメ仏訳によるフランス語版「モロカイ島の日々」フランス国内にて出版予定。 「Numéro Closet 」にてフォトエッセイを連載中。
















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