Rakuten Fashion Week TOKYO 2025 S/S Collection 『KAMIYA』

I am a man.
Once I say it, I’ll do it.
By any means necessary using this body
What’s wrong about talking about your dreams?
I’m gonna live my life like a man.

小さな電子機器が社会や他者との双方的な監視関係を浮き彫りにしたことで、時に意図せず赤の他人の倫理観を土足で踏みつける特性を持つ以上、一つの過ちが人生を狂わす。
私たちは半径5m以内の生活空間においても怯え、牙を剥きながら生きているのではないか。
実際には見えない「何か」に踊らされながら現在を生きる若者は自らの「誤ち・躓き」に過敏であるようにも感じる。意 思を持った発 言や行 動で人 生を狂わすのであれば、何も持たない方が利口である。しかし、社会に対して異論を唱えるのはいつの時代も若者だ。
何が正しくて何が間違っているのか、倫理観が揺さぶられている未 熟 者だからこそ先人達が作った社会に申し立てができたのだ。そんな若さゆえのエネルギーを引き受けつつも、未熟者として愛し、「男としてのかっこよさ」を教えることもまた先人たちの役目なのではないか。
「マニッシュ・ボーイ」(Mannish Boy)は、アメリカのミュージシャン、Muddy Waters(マディ・ウォーターズ)が1955年に発表した楽曲。音楽の素晴らしさもさる事ながら歌詞の中で「I am a man(俺は男だ)」というワードが幾度と登場し存在感を放っている。
まるで己を奮い立たせている気 持ちを内 包しているとも取れる言葉は 、時を超えて、現代社会に異論なく従順する若者へ「男たるもの」を教えうける歌のようだ。

本コレクションでは、レザーライダースジャケットとヒッピーデニムを高解像度でスキャニングした、トロンプ・ルイユに加え、ワイヤーで歪みやうねりを形にしたデニムアイテムが、未熟者ならではの愛らしいエラーを覗かせている。テーラードジャケットにあしらったアゲハ蝶は神谷家に伝わる家紋がモチーフ。
先祖代々を背中で感じ「男たるものの責任」と鼓舞しながら社会で生きていく性(サガ)を込めた。
デザイナー神谷は地方のセレクトショップに出向く際、ブランドを愛してくれる若者のコーディネートからヘアスタイリング、時には恋 愛の相 談にまでのっているという。SNS時代においても、直接触れ合って互いの熱を感じながら「男たるもの」を教える必要性を肌で感じていた。
今季はKAMIYAが考える男の哲学、かっこよさを迷える若者に向けたコレクションである。

デザイナー:神谷康司/Koji Kamiya
1995年生まれ、愛知県出身。高校卒業後、大阪でアパレルキャリアをスタート。
ヴィンテージ/アーカイブと現行品をミックスさせるファッションカルチャーに強い影響を受け、ヴィンテージショップで販売キャリアを重ねる。
その後三原康裕に師事、SOSU社のストリートレーベルMYne(マイン)に参画、自身のコミュニティを形成。
2018年ディレクターに就任。モード感のあるストリートウェアに自身のルーツを投影した物作りを展開。
2023年ブランド名を変更し、KAMIYA(カミヤ)としての活動をスタートさせる。

Brand Profile
2023年、オリジナルブランド KAMIYA(カミヤ)を始動。
デザイナー自身が追求するヴィンテージスタイルを軸に、ダメージ加工に代表される表情変化を駆使した物作りで、どのジャンルにも属さない独特なアイテムを展開する。

Photo by Shun Mizuno

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