”量よりも質”という観念を軸にサステナブルな栽培法を取り入れ、ワイン&スピリッツ業界に革新をもたらすレミー コアントロージャパン株式会社は、日本初上陸となるEUオーガニック認証フレンチウイスキー「ドメーヌ・デ・オート・グラス」を発売開始しました。パーマネントコレクション 「アンディジェン」 「ヴュルソン」をはじめ、日本限定キュヴェ 「エピステーメ R16P24■」 「エピステーメ R16P24●」の4アイテムが登場。
フランスの先駆的ウイスキー蒸留所「ドメーヌ・デ・オート・グラス(以下、オート・グラス)」は、ヴェルコール山地の断崖とエクランの山々の頂きというフレンチスアルプスに抱かれたトリエーヴの高地にて、穀物からボトリングまでのスピリッツ造りを“唯一の目的”に掲げる先駆的な農園醸造所です。有機農業と再生農業を信念に、地元農園が持続可能な輪作にて育てた大麦やライ麦、スペルト小麦から造られたオーガニックウイスキーがポートフォリオとして実を結び、日本に上陸しました。
オート・グラスは、2009年にフレデリック・レヴォルによって創設、テロワールを中核に据えたフレンチウイスキー製造をヴィジョンに掲げ、19軒の地元農家からなる協同組合と共に実現しました。農場、蒸留所、地域社会の各要素が精巧に調和し、都会から失われた存在の美に深く根差しています。
今回登場するオート・グラスのパーマネントポートフォリオは、『ヴュルソン』と『アンディジェン』となります。パーマネントコレクションの各ヴィンテージと合わせて展開される『エピステーメ』は、数量限定のエクスプロラトリーコレクションとなり、オート・グラスのテロワールを介した15年に及ぶ錬金術的・創造的な探索が反映されています。さまざまな穀物、蒸留工程、熟成方法を織り交ぜて造られる唯一無二のヴィンテージをお楽しみいただけます。
オート・グラスでは、ウイスキーの品質を犠牲にすることなく再生可能エネルギーや地域エネルギー資源の利用など、持続可能な発展のために現代的で革新的なアプローチを巧みに生産工程全体に導入しています。さらに、可能な限り少ない資源で最高級のフレンチウイスキーを造ることを追求しており、包括的で透明性の高いアプローチを用い、使用する資源の再利用まで注意を払っています。オート・グラスの農業ビジョンの中核は、作物の生産性向上と病気防除のために長期的な輪作を守ることです。不耕起農法にて土壌を活性化してエネルギーを節約し、農場内の生態回廊を通じて生物多様性を促進します。アグロエコロジーの先駆者であるこの農園醸造所は、19軒の地元農家からなる協同組合と共に、有機栽培穀物の生産を通じてトリエーヴの農園に価値と自律性を生み出すことを目指しています。
「私たちのウイスキーづくりは、土地とのつながりだ。穀物とその環境を生産工程の中心に置き味わいの中核に据えることで、自然との関係を問い、ウイスキーの世界におけるテロワールの概念を探索している。私たちは樽やブレンドの枠を超え、何よりもまず穀物に注目し、故郷であるフレンチアルプスの素晴らしい山岳地帯の味わいと生命力を備えたウイスキーを造っている。ここでは各ウイスキーが、最初から最後まで手をかけて造られる。進むべき方向性についてはビジョンがある。貪欲さや資源への依存を減らすというビジョンだ。環境上の制約を創造力の源泉に変え、その土地の個性を着想源に新しい美学と新しい味わいを創造する、これこそ穀物からボトリングの過程でオート・グラスが日々取り組んでいる社会的課題である。」
オート・グラス 創設者 フレデリック・レヴォル
オート・グラスのウイスキーの一滴一滴は、もの、魂、時間を旅します。穀物からボトリングに至るまで手をかけたウイスキーの比類ない味わいにご期待ください。
オート・グラスについて
フレデリック・レヴォルによる2009年の創設以来、オート・グラスではトリエーヴ山地から卓越したモルトウイスキーを生産してきました。フレンチアルプスの奥深く、標高900 mに位置するこの山間のオーガニック農園醸造所は、伝統的な本物の製法でウイスキーとオー・ド・ヴィーを製造しています。風味、個性、自然のエッセンス、本物の追求という点において他の追随を許さないウイスキーは、この土地はもとより、穀物・水・酵母・エネルギーの4つの要素を幅広く調査・分析して得た産物です。
オート・グラスは、ウイスキーの品質を犠牲にすることなく、持続可能な発展のための現代的で革新的なアプローチを生産工程全体に巧みに導入しています。こうした取り組みには、再生可能エネルギーや地域エネルギー資源の利用も含まれます。大麦、ライ麦、スペルト小麦、裸オーツ麦など様々な穀物を取り入れ、有機栽培穀物を使用して造られるウイスキーは、アルプスのさまざまな気候条件に絶えずさらされます。その結果生まれるのが、香り豊かな、そして有機認証を受けたウイスキーです。
【商品概要】
ドメーヌ・デ・オート・グラス
発売日:10月1日(火)出荷開始
ドメーヌ・デ・オート・グラス アンディジェン
シングルモルト・スコッチウイスキーをフランス的に解釈しました。大麦麦芽100%で造るこのウイスキーは、2012年から2019年にポットスチルを薪直火にかけ2回蒸留し、100を超えるオー・ド・ヴィーをヴァッティングしました。これをセシルオーク、ペダンキュレートオーク、オート・グラスで使用したウイスキー、コニャック、アルマニャック、ワインの古樽など、各種フレンチオーク樽で3年間熟成。
概要
■Grain:大麦麦芽100%
■アルコール度数:44%
■容量:500ml
■希望小売価格(税抜)9,000円
テイスティングノート
熟成:2012年から2019年産の区画別オー・ド・ヴィーをヴァッティング。オー・ド・ヴィーを調和させるため、厳選されたフレンチオーク樽(セシルオークとペダンキュレートオークの新樽、オート・グラスで使用したウイスキー、コニャック、アルマニャック、ワインの古樽)で熟成。
香り:微かな木の香りと共に、砂糖漬けの果実、白桃、やや酸味のある洋ナシの芳香が、ペストリーを思わせる甘いアロマへと続きます。
味わい:調和の取れた特徴ある苦みの後、官能的で軽やかなフローラルノートが現れます。高地の果樹園の花々に包まれた大麦畑に潮風が漂ってくるようだ。そうして次第に滋味深く複雑な味わいが現れる。大地と空の味わい。
フィニッシュ:洗練された甘さ、滑らかでクリームを思わせるテクスチャーが広がった先には、エキゾチックさ(レモン、チョコレート)と、広がる山々の香りが感じられます。
ドメーヌ・デ・オート・グラス ヴュルソン
パンチの利いた味わいでストレートもおすすめですが、カクテルで輝くオー・ド・ヴィーでもあります。ライ麦麦芽100%、具体的には地場品種の「Caroasse」で造るこのウイスキーは、ポットスチルを薪直火にかけ3回蒸留した後、ステンレススチールとアンフォラの容器で熟成させます。ウイスキーが呼吸をし、季節とともに進化していきます。
概要
■Grain:ライ麦麦芽100%
(「Caroasse」と呼ばれる地場品種)
■アルコール度数:43%
■容量:500ml
■希望小売価格(税抜)7,000円
テイスティングノート
熟成:ニュートラルコンテナー:ステンレススチールおよびアンフォラ
香り:ペトリコール(降雨時に発生する土のような匂い)を漂わせるヴュルソンには、一瞬のフレッシュさ、ジューシーな果実味、大地をよりどころとする煙るようなアーシーさがあります。
味わい:口に含んだ時のテクスチャーは滑らか、かつオイリー。まるで振り子のように、果実っぽさ、甜菜糖の甘さ、味わい深い苦味が行ったり来たりします。やがてライ麦、その旨味、ベーカリーの豊かな味わい、熟したプラム、リンドウやアガベや甘草のノートが渦巻き、それらが混じり合い全体が調和します。
フィニッシュ:洗練された甘さ、滑らかでクリームを思わせるテクスチャーが広がった先には、エキゾチックさ(レモン、チョコレート)と、広がる山々の香りが感じられます。
ドメーヌ・デ・オート・グラス エピステーメ
パーマネントコレクションの各ヴィンテージと合わせて展開されるオート・グラスのエクスプロラトリーコレクション『エピステーメ』は、豊かさと複雑さの実践場です。ウイスキーは区画ごとに造られ、穀物、酵母、樽、セラー、新穀、季節の移り変わりなど、あらゆる要素が味わいのニュアンスを生み出します。蒸留技術の真の研究である各ウイスキーは少量生産とし、時間と忍耐が最優先されますが、その結果、ウイスキーの微妙なニュアンスを徹底的に探索する、味わいを辿る叙事詩が生まれました。
R16P24の2種類のエクスプレッションはいずれも2つの異なるロットから造られたシングルライ(ライ麦麦芽100%)で、ライ麦は同一の製造技法で処理。2017年夏、同様のレシピを用いて同様の条件下で、2つの各ロットをモルティング、仕込み、発酵、蒸留しました。2つの各ロットは2016年8月に収穫されたもので、同じライ麦品種、地場品種である「Caroasse」を使用し、その後ex コニャック樽で6.5年間熟成しました。2つのロットのオー・ド・ヴィーは、マイクロ・プロヴェナンス、つまりライ麦の栽培区画のみが異なります。
概要
ドメーヌ・デ・オート・グラス エピステーメ R16P24■
■Grain:ライ麦麦芽100%
(「Caroasse」と呼ばれる地場品種)
■アルコール度数:43%
■容量:500ml
■希望小売価格(税抜)11,000円
テイスティングノート
区画:ガベール
(ThierryとEric Ailloud-Perraud兄弟が所有する区画で、オート・グラス蒸留所から11 km離れたクレルに位置し、モレーン(氷堆石)のがれを含む粘土質ローム土壌で構成)
香り:フルボディを感じながらライ麦畑をめぐる。その香りは、真っ直ぐ滑らかで流れるような道のりを思わせます。
味わい:ライ麦のすっと伸びる様、滑らかさ、ミネラル感、純粋なスモーキーさが一口目に凝縮。植物系のノートを見せ、高山の花々をたたえた一杯が、このスピリッツの原産地の力強さ、すなわち丘陵地の起伏や標高を思い起こさせます。
フィニッシュ:滑らか、そしてあと口には軽快で心地よい苦味が現れます。
概要
ドメーヌ・デ・オート・グラスエピステーメ R16P24●
■Grain:ライ麦麦芽100%
(「Caroasse」と呼ばれる地場品種)
■アルコール度数:43%
■容量:500ml
■希望小売価格(税抜)16,000円
テイスティングノート
区画:ヴュルソン(ヴュルソンの尾根の丘陵地に位置する区画、オート・グラス農園にある小さな一区画で、仕込みに使うミネラルウォーターがこの流紋岩質の山から湧き出ています)
香り:春に煙るスミレやハイビスカスの花を漂わせるアロマ。灰に包まれたような花々の香り。
味わい:ベルベットのようなテクスチャーに、砂糖漬けのアプリコット、ライ麦のアーシーでピリッとした風味、瓶入りマーマレード、焚き火クッカー。
フィニッシュ:繊細な木のノートにほのかなバニラが混じり、ライ麦の滑らかさが広がります。
一足お先に、テイスティングとセミナーにお伺いさせて頂きました。フランスの先駆的なウイスキー蒸留所「ドメーヌ・デ・オート・グラス(Domaine des Hautes Glaces)」は、ウイスキー製造を、穀物の栽培から蒸留、ボトリングまで一貫して手掛けています。その独自のアプローチは、ウイスキーの品質と持続可能性を高めるための重要な要素となっています。
蒸留所はフランス・アルプス山脈のふもとに位置し、その土地の恵みを活かした製造プロセスが特徴です。有機栽培された穀物やアルプスの清らかな水を使用し、蒸留が行われています。この地特有の気候や風土、いわゆる「テロワール」がウイスキーに豊かに反映されており、その味わいには地域の自然との深いつながりが感じられます。製造工程を詳しく伺い、「テロワール」がウイスキー作りにおいていかに重要な要素であるかを強く実感しました。特に、自社農場で育てた有機穀物とアルプスの水が生み出す独特の個性は、他の蒸留所ではなかなか味わえないユニークな特徴です。
テイスティングでは、4種類の銘柄を試飲しました。それぞれが土地の特徴を反映した複雑で深い味わいを持ち、フルーティーな香りとスパイシーな風味が絶妙に調和していました。樽のニュアンスも繊細で、丁寧に仕込まれたことが一口一口から感じられます。特に印象に残ったのは、ウイスキーの中に自然とのつながりを感じられたことです。テロワールの概念がウイスキー作りにどれほどの影響を与えるかを、体験として感じられたのは素晴らしかったです。
このセミナーを通じて、フランス産ウイスキーの魅力を感じることができました。「ドメーヌ・デ・オート・グラス」の日本市場における、今後の展開が楽しみです。
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