株式会社市野屋は、2023年に新ブランド『龍水泉』を上市しました。2022年1月に経営体制を一新し、代表取締役兼最高醸造責任者の佐藤大輔を筆頭に、日本有数の銘酒蔵で杜氏を務めた能登杜氏・伊藤正和、伝統製法に女性ならではのセンスを加味した造りが特徴的な大塚真帆の複数杜氏制を採用。北アルプルの恵まれた水源・人や感性を含めた酒造りに必要な「材」をアッサンブラージュし「食す快楽を最大化するSAKE」をコンセプトに醸される龍水泉は、アルコール度数から発泡性まで緻密にデザインされた「今を生きる日本酒」です。
“食と共に”をイメージして醸される市野屋の清酒。 中でもフラッグシップ・ブランドの龍水泉は、発泡性やアルコール度数に至るまで、より緻密に食と向き合ってデザインされています。
・龍水泉のこだわり
◎単一ブランドでのペアリングを可能にするラインアップ
龍水泉ブランドは、3つのシリーズ(ベーシック/ニューノーマル/プレミアム)と各シリーズに対して最大3つのグレード(スタンダード/プルミエ・クリュ/リミテッド)で構成され、2023年度は1月から10月までの間、毎月2〜3商品ずつ、計約20商品の発売を予定しています。
ラインアップ=香り・味わいの幅広さは、「最上級の口福感」をブランドスローガンに掲げる龍水泉の意思表示でもあり、和洋中のジャンルを問わず、各コース料理と単一ブランドでのペアリングを可能にしたいと考えています。
■ベーシック:日本酒らしさを担保しつつもフルーティーで飲みやすい
■ニューノーマル:アルコール分13度以下と比較的低アルコールで微発泡
■プレミアム:数量限定で最高級の酒造好適米を使用し1年以上熟成される
ベーシックシリーズ
ニューノーマルシリーズ
◎水へのこだわりを表現する“8つの称号”
一種の水に限らず、時には必要に応じて「軟水同士」「軟水と硬水」といった具合に複数の水を掛け合わせ、各商品にとって最適解な仕込み水を追い求めていくことも龍水泉の特徴の一つです。水へのこだわりを約束する証として、商品名の一部やラベル内に<天照・天雅・天星・天空・天火・天風・天水・天地>のいずれか、水を表す独自の称号が付されます。
※それぞれの水源やレシピは非公開で、杜氏と一部の蔵人のみが知る完全社外秘の情報となります。
龍水泉 仕込み水の称号
※解説文の一部を改訂いたしました(改訂日時 – 2023年1月26日 14:00)
◎開栓後も好変化を生む“モダン酛”
速醸酛が主流の現代において、龍水泉の基調ラインは山廃酛、シーズナルなリミテッドラインは生酛といった伝統製法をベースに製造しています。これは、良質な乳酸菌にこだわることで開栓後も好変化を生み、食とのマリアージュをより確かなものにしたいという考えに基づいています。
山廃酛・生酛と聞くと、重く日本酒臭い従来の酒を想起されるかもしれませんが、龍水泉はそれらと一線を角した『モダン山廃&モダン生酛』(社内呼称)で造られます。洗米や薄皮の剥がし方、麹作りや酵母の組合せなどをモダナイゼーションすることで、口当たりがよく飲みやすい程よい重厚感とフルーティーな味わいを実現しています。
◎海外での展開を考慮した各種設計
龍水泉は開発段階からアジアや欧米での販売も目指し、対象各国の風土や気候も考慮しながら商品づくりを行なってきました。前項のモダン山廃&モダン生酛を選択したのも、保存期間や開栓後に商品が劣化するのではなく好変化を生み、各国の料理と合わせた際にも、ワインを凌駕するマリアージュを可能にすると判断したためです。
また、輸送時やお客様が常温保管してしまった際の経時変化を最大限防ぐため、全ての商品にスタイリッシュで高品質なボトルを採用し、輸送ケースの一部にも量子力学を応用した資材を用いています。
今回ニューノーマルシリーズの『高瀬』、『女鳥羽』とベーシックシリーズの『天火 五百万石』、『天水 美山錦』、『天空 山恵錦』の5種類をペアリングフードとともに試飲させて頂きました。
『高瀬』×『紅ほっぺとたまごのリオレ』
すっきりとした柑橘の酸味、心地よい甘味、ミネラリーな渋みが見事に調和した食中酒。
『女鳥羽』×『鮎のフリット』
炭酸のほのかな気泡。瑞々しいハーブ香と確かなコク。しっかりとした余韻を残す、全く新しい日本酒。
『天火 五百万石』×『白海老の鮨仕立て』
レモンの酸味とリンゴの穏やかな甘い香りが調和した。すっきりとした口当たり。バランスの良い食中酒。
『天水 美山錦』×『鴨せいろのガランティーヌ』
甘酸っぱい果実香とスギ香の清涼感。軽やかな甘さとミネラルも感じるバランスのとれた食中酒。
『天空 山恵錦』×『シャインマスカットのダックワーズ』
清々しいアロマと爽やかな切れ味。深みのある料理と重ねたい食中酒。
それぞれの酸味、甘味、塩味に合うようにフルーティーなものから辛口まで、どんな日本酒好きにも好みが見つかりそうなほどのラインナップでした。SAKEを世界の真ん中へと海外に向けても視野にいれているので、和洋中どのコース料理にも充分にマッチングするブランドではないでしょうか。龍水泉ブランドとのペアリングで最上級の口福感をお楽しみください。
商品概要はこちらから https://ichinoya.com/products#Ryusuisen
・市野屋について
2022年1月に経営体制を一新し、杜氏もそれまでの1人制から複数杜氏制に変更いたしました。
四季醸造を可能にするための設備の刷新や麹室の新設など、約1年間の投資準備期間を経て、2023年にフラッグシップブランドとなる龍水泉を上市。各国で開催される日本酒コンクールでの評価はもとより、世界中の日本酒フリークから支持していただける日本酒ブランドを目指してまいります。
■杜氏プロフィール
◎最高醸造責任者・佐藤大輔
1981年東京生まれ。10代から数々の飲食店で就業したのち、2005年に大手フードサービスグループに入社。最年少店長としてスタッフ教育に携わったのち、2010年からは転籍先の上場企業(当時)で東京・銀座の高級店舗の責任者として、グループ100店舗のメニュー開発、酒類選定、スタッフ教育を担当するなど、食、酒、人のある場づくりのプロフェッショナルとして研鑽を積んできた。
国内外の美食家たちとの関わりの中で、これからの日本酒の創生を自らの使命と感じ、「SAKEを世界の真ん中へ」をミッションに起業。2022年に市野屋をグループ企業とし、代表取締役兼最高醸造責任者に就任。ワインや日本酒はもちろん、水の硬度の違いまで利ける、天賦の味蕾の持ち主でもある。
◎生産本部長/能登杜氏・伊藤 正和
1973年岐阜県生まれ。大学卒業後、2000年に三重県桑名市にある細川酒造株式会社に入社し、能登杜氏の高正一氏に師事し、わずか一年で杜氏に。10年勤務したのち、静岡県、山梨県の蔵元で杜氏としての技量をさらに研鑽。2019年に市野屋の杜氏に就任した。
「人の体を見る医者のように酒をつくる」が信条。優秀な医者はデータや数値だけでなく、顔色や表情からも体調を看ていくように、機械化による分析値だけに頼らず、目と鼻と口を使って醪の状態を察して、繊細な調整のもとに日本酒をつくっている。感性を錆びさせない秘訣は、自らの体を健やかにすること。大学時代は少林寺拳法で体を鍛え、今も日々、体づくりも習慣にしている。
◎杜氏・大塚真帆
1975年神奈川県横浜市生まれ。滋賀県立膳所高等学校卒業、京大農学研究科修士課程修了。在学中、所属していた作曲サークルの仲間との酒盛りで日本酒の奥深さに目覚め、酒づくりを生涯の仕事と決めた。2000年、京都伏見の蔵元、招德酒造株式会社に入社。江戸時代に確立された、生酛づくりに魅力を感じ、その伝統技法を復活させる一方、ラベルやボトルもデザインし、数々の賞を受賞した。
2022年、市野屋に入社し、生酛づくりの日本酒を担当。国内外の人々、老若男女に幅広く受け入れられる、現代的な生酛を追い求め、「自然ともう一杯、おかわりしたくなるような酒」づくりを日々探求している。家庭では二人のお子さんの良きお母さん。
■企業概要
商号:株式会社市野屋
代表者:代表取締役兼最高醸造責任者 佐藤大輔
杜氏:伊藤 正和 / 大塚真帆
創業:1865年(慶応元年)
設立:1931年3月2日
所在地:〒398-0002 長野県大町市大町 2527番地イ号
資本金:4,200万円
事業内容:酒類の製造・販売
URL:https://ichinoya.com
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